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2008年8月24日 (日)

キリンヤガ

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今日で北京オリンピックも終わり。
閉会式を盛大にやっていましたね。
マラソン男子の金メダリストは日本へ留学していたこともある、ケニアのワンジル選手。(画像は、なんとなく終わりというイメージで、先日、写した夕日です)

ケニアと言えば、この前、読んだSFの傑作「キリンヤガ」マイク・レズニック著は素晴らしかったです。SFをあまり読んだことがなかったので、ちょっと読んでみようと思って手に取ったのですが、読んでみて、「これ、SFなの?」とちょっと疑問を持ちました。でも、ヒューゴー賞、ネピュラ賞、ハヤカワSFマガジン賞など数々の賞を受賞しただけのことはあります。SFには興味のない方でも、きっと楽しめる面白くも考えさせられるお話しです。

欧米社会の科学技術や宗教、習慣がアフリカの先住民族キクユ族を脅かしみんなが古い習慣を捨て、ケニア人になっていく。それを見て、立ち上がった一人のエリート老人がテラフォーム化され、人類が住めるようになった小惑星にキクユ族のユートピア、つまりキリンヤガを作ろうとするお話です。
キリンヤガとは、キクユ族の神が宿る山の名前で、欧米人により名をケニヤ山に変えられた山のこと。それを新しいユートピアの名としたです。
このコリバ老人は、地球ではなんとケンブリッジ大学を優等で卒業し、イエール大学でふたつの博士号を取得した頭の切れる人です。それなのに、一切の先進技術を拒否し、キクユ族の呪術師ムンドゥムグとなって、人々が昔ながらの伝統を忠実に守って生活するよう導く道を選んだのです。
人々に伝統を守らせることは並大抵ではありません。なぜなら、伝統を守るために場合によっては個人の幸せや健康より、村の秩序を重視していかなければならないのです。そんなコリバの強権的なやり方は次第に人々の反感をかっていきます。
これは、いくつもの短編を組み合わせた物語で、私は「空にふれた少女」とエピローグの「ノドの地」が好きです。はじめのうちは、コリバの無茶なやり方に、「このガンコ親父!」とどうにもならない怒りばかり覚えていました。でも、最後のエピローグではコリバに同情してしまい、目頭が熱くなりました。

伝統とは、どうしても失われていくものなんでしょうね。

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コメント

アフリカに興味アリのわたしとしては
是非、読んでみたいです。
「伝統」と「文明」の衝突は小説の永遠のテーマかも・・・

ここのところ雑事が多くて感想遅れててゴメン!

ハネモノさん
「伝統」と「文明」の衝突なんて、あまり考えたことがなかったです。しかし、人類の歴史にはこういう葛藤はつきものだったんでしょうね。
アフリカいいですよねー

感想は、いつでも結構ですから!
私も、今、読ませていただいてます。まだ出だしです。
「青春時代」って言葉が浮かびました♪

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